相続の時の口座が凍結される時期が心配



相続の問題で心配になる事といえば、葬儀の費用や、亡くなる前まで入院していた場合の支払いなのです。相続前にある程度用意しているとはいっても、自分たちの生活費も必要です。今回は、相続の時の口座が凍結される時期について紹介しましょう。

■口座が凍結されるには理由がある

例えば、相続人である長男だとしても、勝手に銀行預金を自由に使えるわけではないのです。本人が病気や事故などで動けない状況にある時に、銀行が用意した様式に乗っ取った委任状を作成する事で銀行のお金を、本人の代わりに引き出す事ができるのです。 他にも「成年後見制度」で、精神上の障害や認知症などで自分の意思を明確にできない状態や、意識不明の状態など場合に、家庭裁判所で申立てを行います。以下は口座凍結の理由です。 ◎相続の手続きが発生する場合に、相続の移動や使用を防ぐ為です。 ◎金融機関に住宅ローンなどの負債があった場合に金融機関の予防策として口座を締結します。 ◎銀行口座が長く使用されていない場合も、社会的に活用する目的で口座を締結します。 ◎犯罪防止の為に口座を締結します。

■相続時の金融機関が口座を凍結する時期とは

金融機関は、死亡時や死亡届で役所と連絡を取り合っているわけではないので、被相続人が死亡しても、すぐに金融機関が把握する事はできません。金融機関が事実を確認できる方法として、相続の手続きや名義変更など以下の通りとなっています。 ①相続人の名義変更など手続きが行われる場合です。 ②本人以外が、預金の残高証明書の申請を行う場合です。 ③被相続人の葬儀を新聞や自宅前などで確認した場合です。 ◎相続人となる中からの申告 例えば、長男以外にも相続の対象者がいる場合では、他の相続人によって勝手に相続分を使用されたり移動されたりなど、財産分与で不利益を受ける前に公平さを求める手段として、相続人の一人から申告をして、口座を凍結させる場合があります。 ※口座が凍結すると、入出金や振り込みとクレジットカードなど全てが利用不可能になります。

■口座凍結の解除をするには

口座が凍結された場合は、口座の継続した利用はできなくなり、その口座は、使用不可能となってしまいます。口座にある預金を使用するには、口座の名義変更の為の「相続手続き」が必要になります。相続の問題は、複雑になっている場合が多いので、必要となる書類は、相続の事例に合わせて用意するものが異なっています。 1)遺言によって預金の相続が決まっている場合 A-遺言の内容を実現する場合には、「遺言執行者が選任」が必要です。 ・被相続人の死亡確認の為の戸籍謄本 ・遺言執行者の印鑑登録証明書 ・遺言執行者の実印 ・遺言書  ・家庭裁判所による遺言書の検認済証明書  ・遺言公正証書謄本 ・遺言執行者選任審判書謄本(裁判による選任の場合)  ・銀行の相続に関する依頼書 ・相続者の通帳・証書・キャッシュカード・身分証明など B-遺言執行者が選任されていない場合の手続きには、相続人や贈与の受遺者が手続きをします。 ・被相続人の死亡確認の為の戸籍謄本 ・預金を取得する相続人または受遺者の印鑑登録証明書  ・預金を取得する相続人または受遺者の実印  ・相続人または受遺者の法定代理人の印鑑登録証明書 ・預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の実印(相続人が未成年の場合に代理人が必要) ・遺言書  ・家庭裁判所による遺言書の検認済証明書  ・遺言公正証書謄本 ・遺言執行者選任審判書謄本(裁判による選任の場合)  ・銀行の相続に関する依頼書 ・相続者の通帳・証書・キャッシュカード・身分証明など 2)遺産分割協議書による手続きの場合 遺産分割協議書での手続きは、それぞれの配分が決められています。 ・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本 ・各相続人と被相続人との関係が確認できる戸籍抄本または戸籍謄本 ・相続人全員の印鑑登録証明書  ・手続者の実印  ・遺産分割協議書(相続人全員の署名押印(実印) ・相続放棄申述受理証明書  ・銀行の相続に関する依頼書   ・相続者の通帳・証書・キャッシュカード・身分証明など 3)遺産分割協議書がない相続の場合 遺産に不動産がある場合は、遺産分割協議書が必要になりますが、遺産分割協議書がなくても手続きが可能な金融機関もあります。確認をする事が必要です。 ・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本 ・各相続人と被相続人との関係が確認できる戸籍抄本または戸籍謄本 ・相続人全員の印鑑登録証明書  ・相続放棄申述受理証明書 ・相続人全員の実印 ・銀行の相続に関する依頼書 ・相続者の通帳・証書・キャッシュカード・身分証明など 4)裁判所の調停によって預金を相続する場合 相続人の間で話し合いがつかない場合には、裁判所による調停が必要です。調停によって預金を取得する手続きです。 ・調停調書謄本又は、審判書謄本  ・審判確定証明書 ・預金を取得する相続人または受遺者の印鑑登録証明書 ・預金を取得する相続人または受遺者の実印 ・預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の印鑑登録証明書 ・預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の実印 ・銀行の相続に関する依頼書 ・相続者の通帳・証書・キャッシュカード・身分証明など ※仮払い制度は、相続人全員の同意書があったれば、引き出す事が可能です。

■相続に関する法律の改正

2019年7月1日以降は、口座の仮払いに関しては、他の相続人の同意がなくても仮払いが可能になりました。 1)金融機関で直接仮払いを申し込む 生活費や葬儀費用の支払,相続債務の支払いに対応した制度で、限度額があります。 ・預貯金残高× 1/3 × 仮払いを求める相続人の法定相続分 ・各金融機関での150万円を上限とする。 2)家庭裁判所に仮払いの申立てをする 遺産分割協議が長引きそうな場合には、家庭裁判所に仮払いを申し立てによって仮払いが可能です。 ただし、家庭裁判所に遺産分割調停を申請も同時に行う事です。その為に長く時間が必要とされます。

■まとめ

口座凍結に関する手続きは、相続人の数だけ複雑になっています。相続に詳しい、司法書士や弁護士に委ねるのも一つの方法としてお考え下さい。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報願います。