相続に欠かせない実印の役割と効果



私たちが普段何気なく使う印鑑について、1つ目は日常的な生活場面で使う認印で、役場などで書類提出を中心に活躍し、2つ目が金融機関で口座作成や各種ローンを設定する時などに使う銀行印がそれぞれ存在します。そして、3つ目が、相続で重要な役割を果たす実印となります。「実印」はどのような場面で活躍するのでしょうか。今回は相続と実印について説明します。

実印の登録と効果

自治体に登録した印鑑で、「その印鑑は私です」を意味する証です。わかりやすく言えば第3者によるトラブルや悪用を防ぐ意味で活用されています。登録する印鑑は、形や材質や金額にこだわる必要はなく、ゴム製以外であれば木製の安い品であっても登録可能であり認可されます。 役所で登録をした後は、「印鑑登録証明書(自治体によってはカードの場合あり)」を発行してくれますので、手続き上は実印とのセットで使う機会が多いのが現状です。 ちなみに提出を求められるのは金融機関と税務署、法務局の3か所で、1部は事前に伝えるだけで原本還付が可能(用件が済めば返還可能)です。相続の手続き上では3通用意しておくと後々楽になるわけです。

登録方法

まずは自分の名前と、大きさの1辺が、8~25mmの正方形に収まればクリアですが、その条件を超える場合や、印鑑自体の材質が変形しやすいもの(いわゆるゴム印)は使えません。次に住民票の名義と異なったり、職業などと併記されているもの、印影が不鮮明で逆彫りされたり文字が識別しづらいものや、その他不適当なものは禁止されています。 登録に関しては自治体の窓口で対応し、自治体ごとに異なる金額の手数料(平均300~500円)を払うと完了です。 最近ではマイナンバーカードに印鑑登録証明書の役割を併設が可能となり、コンビニで交付できますが一部では対応できません。 証明書(カード)を発行したからと言って、盗難や悪用、紛失などの恐れがあるため管理は自分でしっかり行ってください。

遺産相続での必要となる実印

実印や印鑑登録証明書ですが、これから紹介する各種相続の場面で活躍します。 1.遺産分割協議書作成時 まずは遺産分割協議書を作成する時、対象者全員分の署名及び実印による押印が必要ですが、提出の際には添付しましょう。なお、複数の場合は各々の協議書をまたぎながら割印しましょう。 2.金融機関などでの名義変更に必要 その次となるのが金融機関で名義を変える時、預金引出を行う際にも相続人全員分の実印が必要ですが、遺言書がある場合や、相続人が一人の時、もしくは家庭裁判所による調停調書などがある場合は、預金を相続する人の分に限られます。 3.不動産の名義変更による場合 不動産相続登記に関しては、被相続人から相続人へ引き継ぐわけですから、こちらも協議決定後、全員分の実印共々用意します。 最後は、相続税を税務申告する時の話をしましょう。複数名義の場合は協議終了かつ分割後に押印し、全員分の証明書の提出をします。 この場合ですが、申告の際は10か月の期限が設けられ、税務署に提出する分については法務局提出分と異なり原本の還付はできません。

実印がない時の結果

もしも、実印を持っていない場合、あるいは忘れた場合はどうなるのでしょうか。印鑑の押印をしない限り各種相続の手続きは成立せず無効とみなされます。 印鑑が実印の証明ができない場合や、自治体に登録されていない場合は、重要書類の実印としては、無効となるので、遺産を請求しても相続が不可能となります。16歳以下の未成年者に対しては、法定代理人や特別代理人が代わりに実印を登録します。

まとめ

遺産を円滑に相続するためには、相続手続きに必要な準備として、前もって役所へ登録しておくと、実印の効力として、相続が成立する意味で重要な役割を担っています。遺産分割など相続に実印が活躍してくれます。夫婦の場合は共用ではなく1つずつ持っておくとよいでしょう。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報ください。