家賃と区別される賃貸収入の1つ・共益費について



所有不動産を貸すことにより収入を得る賃貸経営。その収入源は家賃ばかりではありません。それ以外の名目に属する収入もあり、その1つに挙げられるのが共益費です。これにはどのような意味合いがあり、物件のオーナー側としてはどのように扱うべきものなのでしょうか。

共益費とは

不動産の賃貸借、中でも集合住宅を扱うタイプに関しては、家賃以外の徴収費用として共益費などが存在します。 これは、借家人が共同使用する住宅設備などの維持やメンテナンスに充てる費用に相当します。建物の維持管理を名目とした管理費とほぼ同様の意味合いを持つものと言えるでしょう。 それら費用の具体的な用途としては、建物共用部分における電気・水道などの光熱費、共用灯など設備の交換や保守点検、定期清掃などが挙げられます。 住宅など、建築物に該当するタイプの不動産は築年数が経過するごとに資産価値が低下していきます。しかし、建物の適切な設備管理やメンテナンスを怠りなく実施することで、資産価値の低下を緩やかにすることも可能です。 共益費や管理費を適宜活用することにより、借家人の方々の住環境維持のみならず、資産価値低下による損失の軽減にも効果が上げられると言えるでしょう。

共益費の設定とメリットおよびデメリット

共益費および管理費は、おおよそ家賃の5~10%程の金額で設定するのが一般的と見做されています。 また、家賃と共益費・管理費に関して、明確に区別しなければならないという法律が定められているわけではありません。そのため、共益費・管理費を設定せず、これに相当する費用を家賃に含めて徴収するという方式も可能です。 共益費・管理費を家賃と分割するのか、あるいは双方併合するのか、いずれかを物件オーナーが選択することになります。それぞれにどのような長所・短所が見られるのか、比較すると以下のようになります。

家賃と共益費・管理費を分割する際のメリットとデメリット

共益費あるいは管理費といった賃貸収入項目を設定する場合、期待できるメリットとしてまず挙げられるのは、家賃を安く見せられるという点です。 ネットが普及した現代では、お部屋探しをしている方はまず不動産サイトの物件検索を利用することでしょう。その際、希望する家賃など項目を設定して検索することになります。家賃が安ければそれだけヒットしやすくなり、それに伴って入室問い合わせおよび契約成立件数も多くなることが見込めます。 家賃を安く表示できるという点には、集客率を上げる効果があると言えます。しかしその反面、礼金や賃貸更新料を設定した契約内容の場合では、デメリットとなる部分も現れるでしょう。 住宅の賃貸契約では、家賃以外の収入として、礼金や賃貸更新料を設けることもできます。 礼金とは、賃貸契約締結のお礼として借家人から大家に支払われるものであり、家賃の1~2ヵ月分が一般的相場となされています。 賃貸更新料は、賃貸契約期間の満了時、借家人が契約継続を希望する際、大家に支払う料金です。相場は家賃の1ヵ月分が一般的とされています。 これら礼金および賃貸更新料は家賃に基づいて金額が決定されます。物件オーナーがそれらを受け取る契約内容である場合、共益・管理費分を差し引いて家賃を提示していると、その分受け取り可能な額が減ることになるわけです。

家賃と共益費・管理費を分割する際のメリットとデメリット

共益費・管理費相当の費用を家賃に含めている場合、礼金や賃貸更新料を定めた契約では、受け取り額の減少がなく、メリットを見出すことができます。 デメリットとして考えられるのは、周辺の家賃相場と比較して提示金額が高くなるリスクがある点と言えるでしょう。同じ条件の他物件と比較して割高となれば、借家人の確保および集客の部分で不利となるおそれがあります。共益費・管理費なしという点をアピールするなど、支払い額合計としては同条件物件と大差ないことを示す対策を取るべきと言えるでしょう。

まとめ

以上のように、家賃とは異なる収入の1つには、共益費あるいは管理費に相当するものが挙げられ、それらは住宅物件の維持管理を主な目的として設けられているものであることを見てまいりました。 家賃と分割する方式、または家賃と併合する方式いずれかの形で徴収することになります。契約上礼金または賃貸更新料が設定されているか否かが、メリット・デメリットを見定めるポイントと言えるでしょう。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報ください。