相続のあれこれ ~限定承認とは~



相続の手続きに関して「相続放棄」は比較的よく聞かれると思いますが、「限定承認」というものもあります。今回は、相続する際の方法やその内容、相続の仕方にもその状況によって違いがあるため、詳しくみていきましょう。

3つの相続

相続(遺産分割)には、3つの方法があります。その意味と内容を書いていきます。

「単純承認」

最初に「単純相続」とは、一般的に知られているものですがプラスの遺産もマイナスの遺産(負債)も全部受け継ぐという意味の相続方法です。

「相続放棄」

「相続放棄」とは、「相続の権利を放棄する」という意味ですので、家庭裁判所に申し出てプラスの遺産もマイナスの遺産も引き継がないという方法です。

「限定承認」

「限定承認」とは、プラスもマイナスもどちらの遺産もあるとき、プラスの遺産の限度内でマイナスの遺産を受け継ぐという方法です。全体的な財産を把握できていないときに、使用できます。この「限定承認」について、下記にて詳しくみていきましょう。

「限定承認」のメリット・デメリット

「限定承認」のメリット

〇「不動産を残せる」 「限定承認」をした場合、プラスの遺産でマイナスの遺産を支払うことができます。裁判所に手続きするのですが、債務を払いきれない場合は相続財産を「換価処分」(競売などでお金に換える)となります。しかし、不動産と同等の金額を出せる場合は「換価処分」をせずに不動産を残すことができます。 〇「負債の相続をしない」 「限定承認」をした場合、プラスの遺産以内に限定してマイナスの遺産を受け継ぐ方法ですが、例えば全体的に遺産がマイナスになった場合でも、相続した遺産以上の負債があったとしてもそれ以上の負債を受け継ぐ(負う)ことはありません。 〇「不明なマイナス遺産の心配がない」 後から、今まで不明だったマイナス遺産が出てきた場合でも、プラス遺産以上のものは受け継がなくてよい。ということで、マイナス遺産の心配がありません。 〇「先買権」 「先買権」とは、例えば相続する不動産が競売などにかけられた場合に、優先的に買える権利のことです。家庭裁判所に鑑定人を選んでもらい不動産の価額を鑑定してもらう手続きが必要です。(先買権を行使するため、また「限定承認」をした人だけ使えます)

「限定承認」のデメリット

●「全員の承認が必要」 「限定承認」は、相続する権利がある人 全員が承認をしなければなりません。一人でも反対する人がいる場合はできません。 ●「譲渡所得税がかかる」 「限定承認」は、税務上、相続(譲渡された)したととらえられるため「みなし譲渡所得税」が課税されます。 ●「相続税の減税が使えない」 「小規模宅地等の特例」(相続税の特例)を受ける事ができない。

まとめ

「限定承認」は、実際には手続きなども煩雑で個人ではとても大変なため、あまり利用されないようです。また、相続には知った時から3か月以内と期間が決まっているため、スムーズに進めるためにはやはり、専門家に相談するほうがよいでしょう。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報ください。