家賃収入がある事業者の帳簿記帳の必要性について



家賃収入は「不動産所得」として、確定申告の必要があります。確定申告の際に添付する参考資料として、「簡易簿記」又は「複式簿記」での帳簿の記帳をする必要性があります。 今回は、家賃収入がある事業者の帳簿記帳の必要性について紹介します。

「簡易簿記」又は「複式簿記」の違い

帳簿の記帳方法は、「簡易簿記」又は「複式簿記」で行う事になっています。

1.簡易簿記

白色申告や青色申告の一部では、記帳方法が簡易的な「簡易簿記」に記帳が義務づけられています。平成26年1月以降の税制改正によるもので、帳簿の記帳と保存について定めたものです。 記帳義務に対する罰則は今のところないのですが、注意勧告と税務調査の可能性によって、追徴課税や※推計課税があります。実際の課税額よりも多くなる可能性があるので注意したいです。記帳方法は「日付」や「目的」「金額」のように、1行に対して簡単に記帳する方法です。 ※推計課税とは売上や所得などが分からいない場合に、「近隣の同規模同業者の差益率」や「必要な経費の金額」などから所得の金額を推計して課税額を行う事です。

2.複式簿記

青色申告において、「室数が10室以上である事、家屋が5棟以上」は事業規模とみなします。これによって、事業規模ならば65万円の「特別控除」の認定を受ける可能性があり、規模が小さければ10万円の控除となります。 他にも青色申告では、税制の優遇処置が期待できますの、個人事業者は青色申告をお勧めします。帳簿の記帳方法は、10万円控除にあたる場合に「簡易簿記」での記帳となり、65万円特別控除の場合には、「複式簿記」による記帳が義務づけられています。 「複式簿記」の記帳では、2つ以上の勘定科目を使う事により「目的」と「手段」の記帳を行っています。貸借対照表の意味と、勘定科目が分けられている事なのです。簡単な記帳例としては、「左側に借方」の記帳をして「右側に貸方」の記帳を行います。 〇「複式簿記の具体例」として 「項目名」「借方」「貸方」「備考メモ」などで構成します。 ・「家賃収入」「借方:銀行口座=6万円」「貸方:家賃の受取=6万円」   「備考:Aさんの部屋の家賃として口座へ入金」 ・「管理費支払い」「借方:支払い手数料=3,000円」「貸方:銀行口座入金=3,000円」   「備考:管理費の手数料として家賃の5%分を管理業者へ支払いをする。」 青色申告の65万円控除を受ける「青色申告決裁書」には、損益計算書に加えて貸借対照表を添付する必要があります。保管義務についは、現金や預金の取引書類は7年間で、その他の書類は5年間の保管が必要です。

記帳する種類と役割

【1.家賃収入帳簿】 賃貸料や共益費や更新料や礼金などを、部屋ごとに分けて記帳していきます。敷金は、退去時に返却する金額として、「預り金」として記帳します。 【2.経費や費用に関する帳簿】 必要経費の帳簿用に、修繕費や消耗品や交際費などの品目を詳細に記帳します。 【3.現金出納帳】 現金の出し入れに関する記帳する帳簿です。現金を銀行に預けた場合などの詳細を記帳します。この場合の現金出納帳の記帳はマイナス分となります。

まとめ

家賃収入の記帳の目的は、貸借対照表の意味や項目別による現金や口座の資産管理を行う事にあります。これにより、確定申告での正確な明細と内訳を提示できる事になり、税金の支払いが正当に行われている事につながります。複式簿記の記帳においては、会計ソフトの使用により簡単に行えるようになっていますので、是非ご活用下さい。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報願います。