節税するには相続か?贈与か?~家賃収入がある物件を子に託す場合~



人が老いてゆくのは自然の摂理とはいえ、どこか寂しいものがあります。中には財産がある家庭もあることでしょう。「財産を子に託したい」これも自然の摂理といえるのではないでしょうか。今回は家賃収入がある物件を子に託す場合の節税対策を紹介していきたいと思います。

相続税について

相続税の税率は資産の評価額に基づいて計算されます。仮に1億円の現金の財産があるとします。これを子に相続させる場合、その評価額は当然1億円です。つまり、まるまる1億円に税金がかかってくるのです。 ところが、相続する資産が土地や建物だった場合、それに応じた評価額になります。 仮に土地が5000万円、建物が5000万円だったとします。合計1億円には変わりはないのですが、評価額は変わってきます。 建物の評価額=5000万円×約50%=2500万円 土地の評価額=5000万円×約80%=4000万円 土地・建物、合わせて6500万円の評価額になります。つまり、税金がかかるのは6500万円だけで、現金の1億円に比べ35%も節税になるのです。 その土地・建物が賃貸物件だった場合、その評価額はさらに下がります。その理由としては、第三者に貸すことで仮にその後、建物を売却した場合、購入した人がその不動産を利用する自由度が下がるからです。 建物の評価額=5000万円×約50%×(1-30%)=1750万円 土地の評価額=5000万円×約80%×(1-18%)=3280万円 土地・建物、合わせて5030万円になります。つまり、税金がかかるのは5030万円だけになり、約50%も節税になるというわけです。 現金より土地・建物。さらにいえば家賃収入がある賃貸物件の方が節税になるというわけです。

贈与税について

財産を子に託す場合の方法として、「相続」とは別に「贈与」という方法もあります。家賃収入がある賃貸物件の場合「相続」よりも「贈与」の方がより節税になる場合もあります。 相続税の節税対策は先に述べましたが、「相続」とは対象となる人が亡くなってはじめて発生するものです。そのタイミングは予測できるものではなく、いつ起こるかわからないものです。 タイミングによっては既に長年の家賃収入で現金の資産が多くなっているかもしれません。その場合、現金にかかる税金(相続税)が重くのしかかってきます。 そこで、あらかじめ「贈与」しておくといった形で節税に繋がる場合もあります。その場合注意する点がいくつかあるので次にまとめます。

相続時精算課税制度の活用

この制度を利用することによって、2500万円までの贈与については贈与税の課税対象外になります。土地・建物については建物の方が評価額が低くなりますので、そこを優先的に贈与することをお勧めします。

借入金が残っている場合の賃貸物件の贈与は損?

借入金が残っている場合の賃貸物件の贈与は節税にはなりません。理由として借入金も一緒に贈与されてしまうためです。つまり、借金も子に残してしまうというわけです。 この場合は贈与するよりも、そのまま持っていた方が節税になります。というのも、借入金はマイナスの資産なので現金や建物などの資産から相続の際に差し引かれることになります。なので、そのままで節税になるわけです。

親に地代は払わないほうが良い?

贈与した賃貸物件の建物の名義が相続人(贈与された子)になった場合、土地を保有している親に地代を払ったほうが良いと考えがちですが、それは節税にはなりません。 地代を払ってしまうと、結果的に親の資産が増え相続財産が増えてしまいます。相続財産が増えるということは税金も増えるということです。

まとめ

ここまで家賃収入がある賃貸物件を子に託す場合の節税方法を紹介してきましたが、「相続税」に関しては、賃貸物件であるというだけでその評価額は低く設定されますので節税になります。さらに「贈与」することで節税につながる場合も紹介しました。ポイントとしては「贈与」する場合、評価額が低い建物部分を相続時精算課税制度を活用して贈与すること、そして、土地代は親に支払わないこと、ここを押さえておけばかなりの節税になることでしょう。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報ください。