相続法の改正によって不動産との影響は



2019年から相続法に対する変更事項により、今後の相続の在り方へ、対応が求められてきます。不動産を所有している方にとっても大いに気になるところです。相続法の改正による変化を中心に不動産への影響も紹介しましょう。

相続法改正の理由について

40年間に及ぶ期間で、家族のスタイルや生活環境に大きな変化が出ている事は間違いない事です。特に核家族化によって、昔ながらの大家族スタイルは一部の地方でしか見る事が出来ないでしょう。 少子高齢化によって、高年齢の人達が増える中で、若い世代が親や祖父母へ関与する形が少ない事も影響し、「空き家問題」や過疎化が相続にも影響を与えていると思われます。今までの法律では、葬儀の費用を捻出しようにも、口座の凍結などで、不便ばかりが際立っています。現在の社会に即した法律の改正に至っているのです。

相続法の改正における注目ポイント

不動産に関連した事項もあるので把握して、今後に備えておきましょう。 1.自筆証書遺言の作成方法はどうなる 自宅のパソコンでも作成が可能になりました。 2.自筆証書遺言の管理方法はどうする 本人が亡くなるまでどのように管理するのか、無くしたり偽造されたりで「遺言は無効」になっていました。公証役場できちんと管理する事が求められていましたが、今後は、自筆証書遺言も管理を法務局で預かる事が出来るようになります。 自筆証書遺言が発見された場合の対処として、家庭裁判所での「検認」が必要でしたが、法務局に預ける事で「検認」が不要になって相続人の負担を減らす事が出来ます。 3.配偶者居住権の新設とは何 2種類の居住権があります。「配偶者居住権」は、夫や妻の相手が亡くなった場合に、一定期間住み続ける権利を相続対象よりも優先して権利を認めています。相続が開始してから6カ月または、遺産分割が終了するまでと明文化しています。 「一般の配偶者居住権」は、配偶者の老後を保証する事となり、居住権を設定した場合には、相続による所有権が別になっても、家主と借主の関係となり、自宅以外の相続を受ける事で、老後の生活が保証される事になります。 4.配偶者への居住用不動産贈与を特別受益の対象外とは 20年以上の夫婦関係があった場合に、生前贈与を「特別受益」とした場合の不公平感を相続の対象にする事で、公平な遺産分割としていましたが、今回の改正では自宅贈与を対象外とする事で、配偶者の不利を減らす事になりました。 5.遺留分請求で生前贈与の期間が限定される 遺留分請求の中に、生前贈与があった場合に、数十年も昔と比較して貨幣価値が異なる事や、証拠となる場合もあいまいな為に「相続開始から10年」と限定する事で、遺留分減殺請求の対象にはならないのです。 6.遺留分減殺請求の方法とは 遺言でも侵害できない「遺留分」が求められていますが、分割できない物や不動産などの共有が両者にとって不都合な為、金額による請求が認められて「遺留分侵害額請求」として定めています。 7.預貯金の早期払い戻しについて 死亡が確認されると口座が凍結されて出金や送金が出来ませんでしたが、葬儀費用や当面の生活費を認める事になりました。 8.特別の寄与・制度創設とは何 相続人以外の親族が、例えば、長男の嫁や孫、甥や姪などは、直接相続の対象ではありませんが、介護や生活の面倒を見るなどした場合に、その貢献を考慮する請求を「特別の寄与」として優遇する措置とし金銭の請求が出来るようになります。 9.不動産を相続した場合の対抗要件について 相続した不動産は名義変更をしなくても第三者に権利を主張できていました。しかし、名義変更しない事で納税を免れたり権利だけ主張したりと、問題となる場合が多いので、名義変更を行わないと自分の相続分以外は、対抗できない事になる為、第三者に奪われる可能性がある事です。 ※自筆作成は2019年1月施行で、配偶者居住権が2020年4月施行です。それ以外は2019年7月施行になっています。※自筆証書遺言の管理は2020年7月10日から施行です。

まとめ

今回の改正では、配偶者の措置を優先しており、遺留分などは、家族だからといって被相続人の意思にそぐわない場合もあります。また家族離れによる影響で、年老いた生活や介護に対して、実生活と感情面でも「特別の寄与の制度」は誰もが納得する部分です。不動産の名義変更は注意した方が良いでしょう。 不動産の売却、購入に関してお悩みの際には【株式会社日本不動産】までご一報ください。